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日本では まだ贅沢すぎる空芯菜料理。

我が家の庭には、 まだまだ空芯菜が四方八方蔓を伸ばしております。

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家人の会社の取引先のおじさん(タイ料理は全く知らないが、野菜作りが趣味)に ばしばし切って差し上げたところ
「簡単に炒めて食べたけど。 クセがなくって、食べやすいねえ。 ずいぶんもらったけど、炒めるとカサが減ってペロリと食べちゃった」
とのご感想を頂いた。

空芯菜はポリフェノールが豊富なんですよ というと、「来年はうちも育ててみようかな?」と、随分気に入っていただいたご様子。

ここにまた1人、空芯菜ラバーが増えたらしい。

いいぞ、この調子で夏場に空芯菜がいつでもワサワサ買える環境になれば、誰でもパクブン・ファイデーンが作れるようになる。



とはいうものの、
10月のレッスンで、 着実に庭のレモングラスは消費してきたが
まだ空芯菜は 頑張って食べていかねば減らないので

ということで。 日本では禁断の料理としていた、あいつを作ってみた。




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ゲーン・ムー・テーポー という、空芯菜のカレー。
レッドカレー・ベースのペーストのココナッツミルクのカレー汁に、具は空芯菜と豚肉と、コブミカンの葉。


比較的空芯菜が日本の八百屋でメジャーになってきた昨今、何が禁断か というと。


これでしょ、これ。

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                          コブミカンの 実。
                     トムヤムクンに入っているレモングラスやカー同様、
                        もちろん、 これは食べません。

                 コブミカンの葉っぱのほうは、別に食べても食べなくてもいい。


コブミカンの実。

まだ、日本では 冷凍でしか手に入らない(しかも、全然お腹にたまらない食材のくせに、結構高い)
しかも、タイ食材店でも何時でも手に入るものでもない、超高級品。

コブミカンの実。

葉っぱのほうは、トムヤムやカレーなど、(こっちも全然お腹にたまらない食材だけど) ちぎったり千切りにしたりして
タイ料理には欠かせないハーブの1つとして あがめられておられますが。

コブミカンの、 実。

普段は何に使うか、というと。
レッドやグリーンのカレーのペーストに、皮をほんの少しだけ。 しかも、なければしょうがないから入れなくてもいいや、という程度の需要のもの。
果汁は ほとんど ない といっていい。
使うのは、ほとんどの料理で、柚子みたいに 皮をそいで、他のカレーペーストの材料と一緒に石臼で潰される。


そんな どうでもいい 輸入高級食材を、 贅沢にも 半割りにして、 仕上げの香り付けになけなしの果汁をギュウと絞ってボチャリと放り込むんだから、

日本では どんだけ高級料理になるんだ という感じですね。


うちのコブミカンの木には、何時になったら実がなるんだろう?

ちょっと前に、「桃栗3年 柿8年」の、次のフレーズを知って 少々ヘコンダ、コブミカン栽培暦3年のサクライセンセー。

知ってました?

「ももくり3年、 かき8年。 柚子のアホウは18年
*諸説あるようで、 柚子は9年で花盛りとか、 阿呆は梨説とか、梅は酸いとて13年 とか 言われているみたいです。
 「世界3大スープ」の諸説に近い事情がありそうですね。


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我が家の コブ平 が 実をつける日を、 カーサンは見ることが出来るのだろうか? 嗚呼・・・・。




さて、 この料理の テポー という言葉の意味ですが。

「なまずの仲間」 と、辞書には出てきた。

何だよ、仲間っていうのは  と、 暇に任せて 突っ込んで調べてみたところ

pangasius lamaudii


という 魚がヒットしました。

日本語でこの魚に相当する名前はないらしいけど、 英語で 
black-ear catfish という名前がある。

漢字で書けば、黒耳鯰 だな。


・・・・

ホーモックや トートマン・プラーで使われる ナギナタナマズ も いい加減スゲー怖い魚を食べているもんだと 恐れおののいたけど


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               こえぇじゃねーか、 こんな魚食わされて。

ものすっごく 大きいらしい。 10kg超えらしい。 メコンの恵み、想像以上。



いえ、いや。 自分食い用に、わざわざこの魚を取り寄せたわけではないです。

「何故に、豚肉使うこのカレーに、 テポー という 魚の名前がくっついてくるの?」と、この料理の名前について調べたところ

「何しろ この魚は 臭い。 臭いから、 今は豚ばら肉で代用して食されている」 とあった。

なるほど。 だから、 ぼちゃりとコブミカンの実を放り込んで、臭み消していたんだ。
なるほど。 だから、 普通のココナッツミルクのカレーペーストより、 魚っ気をわざわざ増やしているんだ。


・・・・魚を豚肉に替えてまでしてでも、 コブミカン入り 空芯菜カレーを 後世に残したかったのか?


料理って、たのしいなぁ。。。。(汗)



 

と、いうわけで。
ゲーン・ムー・テポーは、 ううむ、 コブミカンの実が手に入りやすくなった時に、 monthlyでお教えできるかもしれません。
プライベートレッスンで「ぜひとも!」と希望される方は、 要相談でございます。









あ、 空芯菜ネタでオマケです。


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がっしがっしと 空芯菜を摘んでは食べ と、やっていたんですが。

「最近先の方の茎を摘んでも筋っぽいよな」 と、思ったら。 花、咲きました。
あさがお菜 と 言われるゆえんを 目の当たりにした 秋のある日。




by salaisara | 2014-10-29 15:11 | カレー | Comments(0)