2011年 01月 17日
華美にしちゃイカンのよ。
ようやく、今月のMonthly Lessonが始まりました。
1月は 「新春鍋パーティ」です。
新春なので、ぱーっと派手にやりたいところですが、メインの鍋料理が華美なものじゃないので、なるべく派手にはしないようにと心がけてみました。
タイ東北地方の鍋料理で、イサーン(東北地方)語では、ヂャオ・ローン、ヂャオ・ホンともいいます。
タイスキと食べ方が同じなので、イサーン・スキとも言います。
しかしバンコクでは、たぶん、「チムチュム」という名前のほうが通じやすいと思います。
「チム」も「チュム」も、「ちょっと(液体に)つける、浸す」という意味。
ハーブ類を煮立てたスープに、お肉や内臓やら野菜をちゅっとくぐらせて、辛くて優しい酸味、炒って潰したクリスピーなお米がアクセントになった独特のタレをチュっとつけて、ちゅっと食べる。
ちゅむ、ちむ、ちゅむ、ちむ。
お肉は、レバー、ハツなどの内臓系を煮て食べるのが特徴の1つですが。。
内臓の他、お肉はは豚肉ながら、美味しいロースのしゃぶしゃぶ用ををオーダー。
・・・大丈夫だ、まだ華美にはなっていないはずだ。
お野菜も、地味目に、何処にでも生えそうなやつを、気合を入れない程度にそろえねばならぬ。
色も、例えばお花の形にしたにんじんで花を添えるんていうことは、しちゃイカン。
・・・・といいつつ、ベビーコーンははずしたくないな。美味しいんだもん。
その他、白菜、せり、水菜、きのこに、今の時期日本では高い空芯菜も準備してもうた。
(時期によって野菜の仕入れは変更されますので、あしからず)
タレの色も、同じタイの鍋料理の花形、スッキィー(タイスキ)に比べたら、色合いも地味です。味わいも、じんわり辛くて酸っぱくてうまいっていう感じです。
ここは、香り付けの葉っぱにパクチーでもいいのですが、気分を盛り上げるために、東北地方の料理で用いるパクチーファラン(ノコギリコリアンダー)をタイ食材店からお取り寄せ。
って。
華美には、多分、ならなったとは思うが。
日本でこの鍋料理をやると、何故にかようにゴージャスになってしまうのか?
生徒さんたち、喜んでくださったから、仕入れに奔走した甲斐があったというものですが。
さて、何故に、この、料理に色を色々入れたいアタクシが、地味に地味にと腐心したかというと。
私にとってのこの料理。
夜、路地裏に、折りたたみテーブルと椅子がセットされて出現するオープンエアのレストラン(=屋台)で、オフィス勤めではなさそうなカップルが、薄暗い照明の下、小さな素焼きの土鍋を挟んで差し向かい、熱ーぅく見つめあいながら食べているという、ねちょぉーっとしたイメージが脳裏から離れませんの。
どうして、あんなに、わざと暗めの照明にして、闇鍋チックに食べさせていたのか、どうしていつでも通りがかりに見るたびに、、自分たちの世界にドップリと浸ったカップルばかりがこの鍋をつついていたのか、今でも疑問である。
この料理そのものは、レバーやハツで鉄分たっぷり、野菜もたっぷり、ハーブしゃぶしゃぶとなるのでめっちゃヘルシー、女子受けばっちりのお料理なのに、ね。
(注) もちろんバンコクでも、ステキなレストランでオシャレにこのチムチュムをいただける所、あります。
私のオススメは、シーロム・ソイ19にある古い一軒屋レストラン、「カフェ・デ・ラオ」。ここのイサーン料理はお上品で美味しいし、お店自体、雰囲気いいっす。
お米がアクセントになったタレが気になるし、
あぁ美味しそうです~☆
ほうほう、ここでもコリアンダー♪
鍋と言えば、和気藹々なイメージですが、
タイはアモーレですかぁ!
このイサーン鍋は、タイスキの「みんなでワイワイ、ジュースで乾杯!」とは対極的に、路地裏で、薄暗い照明の下で、「アタシはあなたと一緒にチムチュム出来ればそれで幸せ♪」な、タイ演歌風な空気が漂うのです。私が住んでいた近くの屋台だけなのかなあ?(汗)
あの鍋、美味しいしヘルシーだし、ハーブのお陰ですぐにお腹が空くのよね。まさに女子受け。えー、「ある意味驚き」って、なんだろー?
タイ料理、あたしゃ、「これくらい辛くないとタイ料理じゃない」みたいに、辛くて食べられないようなタイ料理を教えるのは違うと思うのですよ。・・・・辛さは、なれちゃうと、辛くないものは物足りなくなるのですがね。